ニトロのるつぼ

「低いハードルをぺたぺたと」「継続は力なり」

樹なつみ『一の食卓』5巻感想

time 2017/05/09

樹なつみ『一の食卓』5巻感想

樹なつみ『一の食卓』5巻が発売されました-!旅行先の青森で買いましたよ^^

5巻の始まりは、若かりし頃の一さんが沖田総司と一戦交えた場面から。
新選組の斎藤一がパン屋の丁稚?!樹なつみ『一の食卓』1~3巻を読みました
樹なつみ『一の食卓』4巻感想
沖田総司に負けてしまった一さんは、近藤さんの勧めで天然理心流の食客になります。しかし、一さんが剣の道に開眼していく傍らで、恋人の藤は借金のため身売り、あげくの果てには死んでしまいました。4巻で藤との別れは暗示されていましたが、身売りによる別れに留まらず死んでしまったのは、仲睦まじい二人にとっては悲劇でしたね。
一さんは、藤を死に追いやった地元の道楽息子と取り巻きを、一刀両断に斬り捨てました。同時期に、父親から「会津候のために京へ行け」と命令され、全ての過去を捨てて旅立ちます。毎日退屈だった一さんを熱くした天然理心流、その仲間ともお別れかと思いきや、数ヶ月後には新選組として京で再会することになる予感を感じさせて、過去編は終わり。

明が登場する明治時代に戻ってからは、女だてらに「通詞になりたい」と夢を持って英語塾に潜入してきた琴ちゃんの話と、新選組時代の部下が一さんを逆恨みして、明にまで嫌がらせをする話。
明と琴ちゃんの友情と、優しく二人を見守るフェリさんが素敵でした^^現代も「女性が働く」ことについては、色々な問題があるかもしれません。しかし、明や琴ちゃんが生きる時代、もしくはそれ以前と比べれば、身分や生まれに限定されず、能力次第で職業が選択できる現代日本に暮らす女性は、それだけでとてつもなく自由なのだと考えさせられました。

一さんに憧れていた部下の話は、樹さん漫画ではおなじみの、孤高のヒーロー=天才に対して、同性の登場人物が憧れを抱く構図です。思い浮かんだのは『八雲立つ』の闇己くん←忌部兄と、『花咲け番外編』のクインザ←侍従候補生など。
自分が天才ではないからこそ、手が届かない存在に嫉妬し憧れる感情を表現するのが、本当に上手いなと感心します。憧れられる存在自身は自分の才能に無頓着なのが、また良いのですよ。
自分は一さんに憧れていたのに、一さんは部下であった自分を忘れているなんて!と激高した若旦那は、明たちが作るパンに異物混入の嫌がらせをします(そんな神経だから、一さんに相手にしてもらえないのでしょう)。しかし、一さんは若旦那の立場を考えて、あえて忘れたフリをしていたと知ってからは、手のひらコロリ。最後には、一さんに日本酒の手土産を持って行って、一さん命の卯吉と張り合っていましたが、日本酒を貰ってご機嫌の一さんの可愛さで、全て有耶無耶になりました。
本当は誰よりも腕の良いパン職人なのに、女性だからとバカにされ、理解されずに苦悩していた明でしたが、一さんの励ましが効いて、皆の前で「パン職人です」と啖呵を切る場面も良かったです。

華麗な絵柄と魅力的な登場人物、過去と現在が行き来する物語で楽しませてくれる『一の食卓』。話運びや登場人物の造形は「これぞ樹なつみ」の様式美を踏襲しつつ、数多ある新選組モノの中でも幕末以降を舞台として、生き残ってしまった新選組の悲哀と前進を描く力量はさすがです。
『八雲立つ』以降、特定のキャラに萌える経験はありませんでしたが、一さん(と試衛館の仲間たち)については、久々に妹1とキャッキャ言いながら語り合っています。樹さんの漫画は、容姿も頭も良い男性がこれでもかと登場するので、何回読んでも飽きません。特に『花咲け番外編』と『一の食卓』は、男性キャラのカッコよさが凄いです。本当に、こんな絵が描けたらどれほど気持ち良いでしょうかね~。引き続き、6巻も楽しみです。

sponsored link

down

コメントする




CAPTCHA


編み物

音楽

サンフレッチェ広島

旅行

食べ物

株式投資

株主優待

マラソン・ランニング

本・漫画・雑誌

LINEスタンプ

main
2018年5月
« 4月    
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  


sponsored link