2021/11/14
恵比寿リキッドルームの十一夜公演から二日空いて、五十嵐さんの地元公演、十二夜@さいたま新都心です!
どうやら、syrup16gが埼玉でライブをするのは、長い歴史の中でも二回目らしい。東京から近いので、あえて埼玉でやる必要がなかったのかもしれませんが、「まさに待望の」と言ってもいい特別感がありますよね。
ニトロは、前日の夜行バスに乗って一日ぶり?!の東京へとやってきました。
埼玉ライブは19時スタートなので、空き時間は広尾のKaikaikikiギャラリーへ行ってきました。Kaikaikikiギャラリーでは、奈良美智さんのドローイング展を開催中なのです。本当は、20日のリキッドルーム前に行く予定でしたが、くらもちふさこといくえみ綾の二人展を優先させたので、奈良さん展が後回しになったのでした。くらもち×いくえみ展は絶対に見逃せないけど、奈良さん作品は、これまでに何度も展覧会に行っているので、見れなくても諦めがつくかな~と思って^^;
結局、予定外の埼玉遠征のおかげで、奈良さんのドローイング展にも行ける運びとなりました。
ギャラリー開廊時間は11時なので、それまでは新宿駅近くのドトールでモーニング。新宿バスタから歩いて数分の場所にあるドトールは、コンセントあり、Wi-Fiありで、客席が程よく空いていて、とても重宝しています。なくなったら困るので、今後とも変わらずあってほしいお店です。
奈良さん展の後は、東陽町の竹中工務店ビルへマリメッコ展も観に行きました。こちらは別エントリにて。
二つの展覧会を見終えて、さいたま新都心駅へ到着したのは15時前でした。
今回、埼玉ライブ行きを決めたのは、もちろん五十嵐さんの地元公演であり、なおかつ小さなライブハウスだったからですが、もう一つ大きな理由が、一昨年9月以来の『アングランパ』へ行きたかったから。
前回訪問時は、暑い時期だったので生ケーキを買わなかったのに加えて、お店のスペシャリテであるガトーバスクの存在を失念していたのが痛恨だったので「次があれば、絶対に食べたい!」と心に決めていたのです。今の季節ならフレジエもあるかも!
そんなわけで、アングランパも別エントリ書きます。
追記しました→二度目の訪問!パティスリー『アングランパ』の美味しいお菓子たち
さいたま新都心駅から徒歩5分弱のアングランパでお菓子を買って、近くのショッピングモールでご飯を食べたりしていたら、何だかんだで17時前になりました。そろそろグッズ販売が始まる時間なので、十二夜Tを買うべくライブハウスへと歩いて向かいます。
HEAVEN’S ROCKさいたま新都心VJ-3(長い)は、もちろん初めて行くライブハウスでしたが、駅から近くて分かりやすい場所だったので、迷わず到着しました。恵比寿リキッドルームといいヘブンズロックといい、大通りに面した便利な場所にあるのが驚きです。土地代も高いだろうに。
キャパが少ないからかグッズ列もそれほど並んでおらず、難なく十二夜Tを買うことができました。とは言え、開場直前には売り子さんが「限定Tシャツ残り僅かです~」と言っていたので、終演後には売り切れたかもしれませんね。
並んでる時にリハの音漏れが聞こえてきて、冴えないコードを演奏していました。ここ最近はヒーローショーが続いていたけど、今日は冴えないコードの日なのですね。
ライブハウスのコインロッカーだと開場後の預け入れになるので、ニトロは一度さいたま新都心駅まで戻って、駅のコインロッカー(利用料金300円)に荷物を預けました。
18時15分から案内が始まったので、ドリンク代500円を払って入場します。
あ、ここまで書くの忘れてましたが、ドリンク代が値上がりしてますね!岡山と大阪は600円で、名古屋と恵比寿、埼玉はまだ500円でしたが、そのうち全国的に600円に統一されるのでしょう。600円だと、釣り銭準備が大変だろうなぁ。どれだけ100円玉を用意しても不足しそう^^;
それこそ、SUICAやPASMOなどの電子マネーで支払いできれば、釣り銭渡す手間もないし便利そうですけど。
ヘブンズロックはドリンク引き換え券の類いはなし。半券にスタンプを押してもらって、ドリンクを受け取る形でした。
ニトロの整理番号は100番台だったのですが、五十嵐さん側のかなり前方に行けたので、ステージがとても近い! 広島クアトロも大概近かったけど、たぶんヘブンズロックの方がより近い感覚でした。
開演までのSEは、岡山大阪で流していたのが好みだったのだけど、恵比寿や埼玉では、少しテイストの異なる音楽がかかってました。
開演時刻の少し前からsyrupインストが流れ始めて、いよいよ感が高まってきます。今日も、かなり長めにオリジナルのインストが聴けて嬉しかったです^^
照明が暗転して、メンバーが舞台上に出てきました。登場時から、五十嵐さんはご機嫌モード?手をひらひらさせながら出てきて、最前列のお客さんとハイタッチしてました。この光景、解散前の名古屋ライブで観て、めっちゃ羨ましかったやつ!
syrup16g TOUR 2007『END ROLL』@名古屋ダイヤモンドホール 2007.12.4
その時は、ニトロたちのいる場所まではギリギリ来てくれなくて、タッチできなかったんだよー!と懐かしい気持ちになりつつ、今日もクロールでスタートです。
鋭いギターカッティング、重低音で身体に響くベースとドラム、そして五十嵐さんの声が・・声が・・小っさ!!
マイクの音量の問題か、もしくは五十嵐さんの声が出てないのか?? 最初だけかな?と思ったものの、結局、ほぼ全編通して、五十嵐さんの声が聞こえ辛かったです。ニトロがいたスピーカー前は、バランス的にボーカル音が聞こえにくい位置だったのかもしれません・・。全ての音をバランス良く聴きたければ、舞台正面後方が良いと分かってはいるのですけどね。
途中で後ろに抜けようかとも考えましたが、ライブの最中に移動するのも邪魔かなと躊躇してしまって、最後の最後まで、同じ場所に留まっていました。だから、場所によって聞こえ方が違ったのか、後方であれば五十嵐さんのボーカルがはっきり聞こえたのか?の検証はできませんでした。
Twitterでライブの感想などを見る限り、皆さん問題なく楽しんでいたみたいなので、やはりニトロとスピーカーの位置関係が悪かったのだとは思います。
五十嵐さんの姿は間近に見えているのに、声は遠くから聞こえている感覚で、何とも言えない状況でした。
埼玉のセトリは、数曲ほど今ツアー初披露の曲がありました。
Anything for todayの代わりにセンチメンタル。アンコールでは『きみのかほり』と『もういいって』を演ってくれました。両方とも、ライブでは初めて聞いた気がします。
最初のMCで、ダイキちゃんが「埼玉は、がっちゃんの地元なので」と言ったのを受けて、五十嵐さんが勢いよく「ジモティー!」と叫んだのが、めっちゃ面白かったです。「ジモティーて久々に聞いたわ^^;」と思ってたら、しっかりとダイキちゃんが拾って「久しぶりに聴いた」と、皆の心の声を代弁してくれました。そしたら五十嵐さんは「最新ワードでしょ!」って。
続けて、ダイキちゃんが「地元でやりたい曲が色々あるらしいので・・」と言うと、五十嵐さんは客席を両手で指さしながら「やっちゃうぜぇーー」とノリノリ?半ばやけっぱちにも思える変なテンションで、でも楽しそう。
珍しいものを見ている気がする・・と思っていたら、ここでもダイキちゃんが「何か、既に珍しいものを見てる気が・・笑」と、観客の心の声を掬い上げてくれました。五十嵐さんは「スギちゃん(のマネ)!」と一言。
まさか、五十嵐さんのスギちゃんが観れるとは。これが、地元マジックなのでしょうか。五十嵐さんのボケに、ダイキちゃんがツッコんでくれる安心感。眼前に広がる優しい世界は、そう、まさに夫婦漫才です。できた嫁(五十嵐さん談)とは、このことだったのか(違う)。
ジモティーが最新ワードかどうかはさておき、五十嵐さんが言うのなら、そういうことにしときます。
今日の五十嵐さんは、そこら辺にいそうな面白いおじさんになっていて、本当にお笑い好きなんだなーと伝わってくる、緩いMCが炸裂してました。
再発以降のライブの中でも、特に十六夜ツアーは、かなり五十嵐さんの素に近い姿を、ステージで見せてくれている気がします。寡黙でシリアスモードなのも、緩くてお笑いモードなのも、どちらも矛盾せずに五十嵐さんの中で共存してるのだろうなぁ。人って多面性があるし、何ら不思議ではないですよね。お笑いユルユルモードの五十嵐さんも、飾り気がなくて人間味があって、良いですよ!
順不同でうろ覚えですが、その他のMCもいくつか。
唐突に「皆さんって、おいくつくらいなんでしょうねぇ・・?お前が言うなって感じですね。しかし、こんなに一年って早く過ぎるものかと・・あっと言う間に死にますね」
ニトロも、常々同じ感覚で暮らしているので「そうそう!冗談みたいに時間が過ぎていって、この調子だとすぐ死ぬわって思うよね」と頷きまくりでした。別に、死を悲観してるわけではなく、実感として、これほど時間が過ぎるのが早いのだから、あっという間に年老いて死ぬよなーと思います。
セトリの選曲基準については「このへん(埼玉)で作った曲を・・」と言ってたらしく、何度か「北与野」って地名も話に出てたみたいですが、全くピンとこず。やっぱり地元民ではないので、細かなニュアンスは伝わらなかったです。音声で「きたよのー!!」って言われても「???」です^^;「さいたま!」なら、かろうじて聞き取れたかもしれませんが。
小学生の頃に、この辺歩いてた?とか、本当にジモティーなのだな。当時とは様子が変わっちゃってますが、と話してた通り、五十嵐さんが住んでいた頃とは景色も様変わりしてそうですけど、それでも思春期を過ごした場所ですから、何らかの思い入れはあるのでしょうね。
「高校生になったら 部屋で毎日ギター弾いてた」ってセンチメンタルの歌詞を、まさに地元で聞けたのは嬉しかったです。高校生の五十嵐さん、飲酒で補導されたり、ギターの弦を万引きしたり(五十嵐さん談)と、エピソードだけ聞くとあまり真面目ではなかったのだろうな。光なき窓では「高校自体 覚えてない」とも歌ってますが。でも、喫茶店でバイトしてギター買って、一緒に寝てる高校生の五十嵐さんとか、想像したら可愛さしかありません。
センチメンタルを始める前、ダイキちゃんが間違えて開けられずじまいの心の窓からのイントロを演奏したので、五十嵐さんもつられてギターを弾き始めたものの、すぐにストップ。ミスに気付いたダイキちゃんが「すみません」と謝ると、五十嵐さん「いいよぉー。珍しいね-。そんなこと言ったら俺なんて・・」と言いながら、ミスした回数を指折り数える仕草してました。たしかに、五十嵐さんは人のこと言えませんよね^^;
「この雰囲気、オーディションを思い出す」とも言ってました。「その頃はお客さんも5人くらいしかいなくて、落ちてばっかだったけど、今日は合格したいなと思ってるので、頑張ります!皆さんは、審査員?いや、ハコの人と思って」とかなんとか。
落堕では、久々のハンドマイク五十嵐さんも観れてテンション上がりました。文句のつけようがないカッコよさ!
恵比寿に引き続き埼玉でも、かなり左足が上がってました。「マイクに繋がれていて、自由になるのが足しかない」から、無意識に動いてしまうらしいのですが、なんだか解散前のライブを思い出して懐かしくなりました。ライブのたびに、妹1と「五十嵐さんの黄金の左足が・・!」って興奮してたなぁ。
ダブルアンコール、出てきて「もうちょびっとやります」と言って始まったのはエビセン。
再発大阪の日替わり曲がエビセンで、当時ニトロは「なんで??」と不思議だったのだけど、地元公演のアンコールで演奏するくらいだから、五十嵐さんにとっては、よほど思い入れがある曲なのでしょう。理由は分かりませんが。。
エビセンの演奏を終えて「今日は、これができたので満足です」とまで言ってましたし。
最後のMCでは「毎日、あぁーってなるけど、それが、生きてるってことですよ・・ね。愛しい皆さんが・・(口笛をフゥーと吹いて)、何かしら感じるものがあれば、いや、絶対に感じるとは思うけど、フリでもいいから、良い顔してあそこ(出入り口)から出ていってくれたら嬉しいです」と言ってくれました。
五十嵐さん、愛してますとか、愛しい皆さんとか。。特に十六夜ツアーは、デレが激しいよ。こちらこそ感謝してますと、伝える術がないのがもどかしい。syrup16gの音楽と出会えたことで、ニトロの音楽体験は間違いなく豊かなものになりました。心から、感謝してます。
最後の曲は生活。
地元だしトリプルアンコールまであるかな?!と拍手は鳴り止みませんでしたが、幕が閉まって終了しました。
さいたまのセトリ、特別感あって良かったです。再発以降の生エビセンに二回とも立ち会えましたし、きみのかほりも、もういいっても、ライブで初めて聞けた曲で良かった。
でも、恵比寿リキッドルームのセトリが、後半ツアーにおいてはベストセトリと言ってもいいくらい好みだったので、少しだけ物足りなさが残ってしまいました。
贅沢なのは分かってるんですけどね。五十嵐さんにとって思い入れの深い曲を聴けて、ジモティー感溢れるMCもあって、決して不満はないのだけど。けど。けど。Anything for todayも、土曜日も好きなので、聴きたかったなぁと。
ダブルアンコール最後が生活だったから「あらー、きこえるかいもないのかー」と思っちゃって。ニトロの中で生活の位置づけって、本編中盤~終盤、もしくは一度目のアンコールで盛り上がる曲のイメージなので、大ラスに持ってきた意外性が勝ってしまったのかもしれません。
なんか、いけませんね。回数を重ねると変に贅沢になっちゃって。でも、聴きたい曲は各人それぞれ違いますし、好きな曲が聴けないのを、少しだけ残念に思うくらいは、許してもらえるかな。
そんなわけで、五十嵐さんの声のボリュームが小さくて聞こえにくかったのと、セトリがニトロ的には少し物足りなかったので、地元感溢れる特別なライブで、あまつさえほぼ最前列で堪能した割には、スッキリしない感想で申し訳ないです。五十嵐さん地元だから、期待値が大きくなりすぎてたのかも。ボーカルがよく聞こえる場所だったら、ライブ自体の印象はかなり違っていたとは思います。
2月12日の岡山から23日の埼玉までの10日あまりで5公演も行ってるから、ニトロの皮膚感覚が麻痺しちゃってるな(落堕)。人間、贅沢には慣れますからね。たぶん、後にも先にも、これほどのハイペースでsyrupライブを観れる機会はないでしょうし。
五十嵐さん地元公演のセトリを受けて、ダイキちゃん地元の青森公演は、一体どうなってしまうのか??!ダイキちゃんがライブでやりたいと言っては却下されてきた『根ぐされ』がきたりするのか?!とか、考えちゃいますよね。
ニトロは、ただでさえ青森が大好きなのですが、それに加えてダイキちゃん凱旋ライブときたら。。
水戸と青森なら、水戸の方が行きやすいと思っていたのですが、青森も行けなくもない・・?と、また悪い虫が騒ぎ始めたら、もう止まりません。
終演が21時過ぎで、22時には大宮発のバスに乗らなければいけなかったので、さいたま新都心駅まで戻って、大宮まで移動。
無事にバスに乗り込んで、埼玉とはお別れです。
広島までの直通バスはなかったので、京都までバスで、そこからは電車+新幹線で広島に帰ってきました。
たかだか一本のライブのために、何してるんだろう、自分って?と、ふと我に返る瞬間はあるのですが、五十嵐さんがMCで話していた通り、時間は信じられない速度で過ぎていくので、その時にやりたいことは、思い残さないレベルで思いきりやっておいた方が後悔が少ないはずだと、確信に近い気持ちがあるのですよね。
何をするにしても、気が済むまでやればスッキリできるというか。燻っている気持ちや情念も、未練なく成仏させられる気がします。
十六夜ツアー、16本もあるなんて凄い!働き者!と思ってましたが、早いもので既に残すところ4本のみとなりました。四分の三は終わったのかと思うと、既に寂しくなってきます。
でも、もうすぐ解散ライブから十年が経ちますが、2018年現在にこれほど多くのsyrup16gライブに行けるのですから、生きてれば何かしら良いことがあるものです^^