2021/11/14
いくえみ綾さんの作品は、物心ついた頃から読んでいるニトロ。
現在も、多数の連載を抱えて大活躍されている大御所作家さんです。
絵も話も古くならず、現代の空気感を表現するのが抜群に上手いし
とにかく登場人物が魅力的。
『いくえみ男子』なんて言葉もありますが、男の子のかっこよさは随一！
雑誌Cookieで連載中の『太陽が見ている（かもしれないから）』は
主人公の女の子（岬）、その友達（日帆）、二人から想われている男子（楡）の
三角関係を軸とした物語なのですが
最新コミックの4巻で、かなり話が進展しました。
3巻最後で、フラットハウスを出ていった岬。
中学時代に岬のことが好きだった飯島弟も、ここにきてかなりの活躍っぷり。
そーくるか！と予想外の展開に、ぐいぐい惹きこまれました。
いくえみさんって、本当に上手いなあ。
４巻読み終わって、続きが気になりすぎて雑誌買っちゃいましたからね・・
最新話は、高校時代から4年が経って、岬達も二十歳になっています。
主要キャラのなかで唯一進学せず「いつか自分でお店を開きたい」との夢を持って
カフェで働いている岬は、飯島弟との付き合い継続中。
実家を出ての一人暮らしは、平穏な幸福感を感じる安定した暮らしぶり。
日帆と楡は同じ大学に進学して、こちらも変わらず付き合いは続いています。
女子二人は、幸せを掴んでいる（ように見える）のに対して
楡はどうなのだろう？幸福なのかな？と考える岬。
これまでに、何となく匂わせている楡の女性に対する嫌悪感？のようなもの。
職場の先輩との二人暮らしを解消して、今は一人暮らしなのに
そのことを日帆には内緒にしている楡（岬には正直に話しています）。
高校時代、岬が日帆に「楡とキスしたら教えて？」と、話していましたが
楡と日帆の間に、そのような描写は一切出てきていません。
腕を組んだり、肩を寄せたりしてはいますが、楡は意識的に
一線を引いているように見えるのです。
もしかしたら、４年間、楡と日帆は一緒にいながら何もないのでは・・
そんな風に勘繰っています。
楡と岬の関係性が、今後どんな展開を迎えるのか。
楽しみで仕方ないです。
コミックス派ですが、次回も雑誌買っちゃいそうだなー＾＾；
付録も、これまたいくえみさんの大傑作『I LOVE HER（1巻）』なのですが
新ちゃんがカッコよくて困ります。。
これ、全5巻持っていたのにいつの間にかなくなってたなぁ・・。
おそらく、妹がBOOKOFFに売ったのだと思うのですが××
この話も、主人公と友達が新ちゃんを好きになる・・という構図。
太陽～と似ていますね。
Cookieでの前作『プリンシパル』は、女主人公と男の子2人でしたが
どんな関係性を描かせても、実際にはなかなかあり得ないシチュエーションでも
いくえみさんの手にかかると、めちゃくちゃ面白くなる。
まさに天才の所業です。
潔く柔くも好きだったなぁ―。あと、バラ色の日々の最終話も。
義理の父親と、娘の話。
とにかく、読んでいると胸がきゅーんとなってしまいます。
こんな歳になっても、少女漫画（という枠は、超えていると思うけど）で
ときめくことができるのも、いくえみさんだからこそ。
『太陽～』に関しては、すったもんだしたあげく
結局は楡と岬がくっついて、フラットハウスで岬念願のカフェを開く～とか
なったらいいな、と勝手に想像しています。
でも、高校時代に一緒に暮らしていた時は、岬の直接的な想いに対して
楡はきっぱり拒絶していたからなぁ・・
岬のことを、女性として見るっていうのは、楡の中では違うのだろうか？
掴めない男です。
登場時には、ただの当て馬的存在かと思っていた飯島弟ですが
4巻でけっこう存在感出してきてて、岬とも、それはそれでお似合いなので
こちらを応援したい気持ちもありますが、やはり話的には
そこで落ち着いてしまってはね・・
現実には、楡タイプより飯島タイプの方が、穏やかで幸せになれそうですが。
飯島と一緒にいる時の岬も、無理してる感じなくて楽しそうだし。
とにかく、今後も楽しみな作品ですーー＾＾
皆が幸せに・・とはいかないでしょうが（楡は一人しかいませんし）
最後まで見届けます。
