2021/11/14
小雨がけぶる道中を抜け、ようやく秋篠の森に着きました。
何度来ても、他にはない雰囲気を醸し出しています。
どこを見ても絵になる風景で、眼が忙しいです@@;
雨上がりで緑がしっとりと濡れているのも、また良い雰囲気を醸し出してます。
ギャラリ―横に併設してある小スペースには、気仙沼ニッティング関連の展示物が。
秋篠の森のショップ兼ギャラリー「月草」は
三國万里子さん一色でした。
三國さん体調不良のため、奈良来訪が中止となり
直接会うことは叶いませんでしたが
実際に三國さんが編んだ作品を、間近でじっくり拝見できました。
それだけでも、贅沢な空間でした。
店内の様子は、秋篠の森HPに詳しく載っています^^
秋篠の森には、ちょうどお昼頃に到着しましたが
foodmoodの焼き菓子は、既に売り切れていたようです。
ニットモチーフのクッキーは、見本?が置いてありました。
人の顔、靴下、ミトン、帽子がセットになっていて、予想通り可愛かったですが
セーター型クッキーもあれば、完璧だったのに!?価格は未確認。
気仙沼ニッティングのセーター‘etude’も、何点か飾られていて
買うこともできたみたいです。
ニトロは、気仙沼ニッティング経由で三國万里子さんの存在を知って
編み物を始めたので、やっと会えた作品を前にして
「これが実物か~」と、感慨深いものがありました。
ただ、目の前の手編みセーターは
「とても遠くにあって、自分とは関係ないモノ」ではなく
今、自分がしていることの延長線上に、見えている感覚でした。
技術の優劣は、もちろんあるのですが
「毛糸と棒針で、手を動かしてセーターを作る」
という点においては、相違がないのかも・・なんて。
たぶん、ニトロが編み物をしていなかったら
初めから‘買うことありき’で、見ていたような気がします。
三國さんが、今回の個展用にデザインされた手袋キットも
売り切れてはいないものの、残り僅かで
(バックヤードなどに在庫がなければ)
あと3箱を残すのみとなっていました。
買う予定もなかったので、しっかり確認していませんが
価格は、確か6000円ほどでした。
また、編み図のみは800円で販売されていました。※価格が税込、税抜かも確認していませんので悪しからず^^;
他は、ほぼ日のMiknitsで販売されている商品がほとんどでした。
アランカーディガンは、白、グレー、紺の3色全ての
完成見本が置いてありました。
触ってみると、案外ごつごつしているように感じられました。
どれも、編み目がそろっていて綺麗です。さすがだな~。
フェアアイルの手袋も見本があったので、実際にはめてみました。
ミトンの親指を作るとき、手のひら側親指付け根部分に
穴が空いてしまうのが気になっていたのですが
三國さんが編んだものにも、付け根部分に
同じような穴ができていました。
毎回「これって、本当はどうなんだろう?ニトロの編み方が
間違っているから、穴が空くのかな~?」と思っていたので
これはこういうものなのね!と納得できたのが嬉しかった^^
やはり、実物を見ることで疑問点が解けるものです。
くまの足あと靴下は、その大きさにびっくり。
ほぼ日の紹介ページの写真を見る限り、別に違和感もありませんし
実際に履けば、問題ないのでしょうけども
単体で置いてあると、結構な存在感がありました。
既にほぼ日ショップでは売り切れになっている
帽子シリーズや、すみれのマフラーは
キャビネットに陳列されていて、ガラス越しに見ることができました。
すみれマフラーも、編み込み模様の目が揃っていて美しい。
こんな風に編めるようになりたいなぁ~。
‘ARAN WOOL’と英字で表示された毛糸も販売されていました。
帰ってから調べてみると、140年以上の歴史を持つアイルランドの
「Kerry Woollen Mills(ケリー・ウーレン・ミルズ)」社の毛糸だったみたいです。
ニトロは初めて見ましたが、編み物好きの間では有名なのでしょうか。
けっこう大きめな毛糸玉(1かせ200g、約330m)で
色はグレー、白、茶色もあったかな←既にうろ覚え××
一玉2000円でした。
これでアランセーターを編んだら、模様がしっかりと出て
「ザ・アラン」て感じに、出来上がるのかも。
三國さんセレクトの編み物本が並ぶ「三國さんの本棚」には
外国の編み物本が、数種類置いてありました。
ほぼ日グッズでは、コアラのニードルキャップ、うさぎの目数リングが可愛かったです。
小さな動物グッズは、持ってるだけでテンション上がりそうです^^
店内の一部では、大きなテーブルに座って
foodmoodカフェのシフォンケーキを食べている人たちも。
全体に、穏やかで温かい雰囲気が流れていました。
事前予想では、細かい部分まで見ていたら
時間がいくらあっても足りないだろうな!2時間くらいは
居座ってしまうかもしれない・・と考えていましたが
実際には、特に『その場でしか見れない類』のものもなく
(新たな作品は、秋篠の森限定の手袋キットと、その編み図のみ)
ほぼ日関連の作品も、「なるほど」と確認をする、という趣だったので
案外短時間で見終わってしまいました。
恐らく、三國さんがいらっしゃれば、また違ったでしょう。
自分の話だけでなく、他の人との会話にも聞き耳をたてつつ
ずるずると長居してしまうでしょうから^^;
そんなわけで、個展会場に滞在したのは15分くらい。20分もいませんでした。
期待が高かったので、若干拍子抜け感はありましたが
今年の三國さんの作品が一堂に会する、貴重な機会であることは確かです。
興味があれば、行ってみて損はありません。
何といっても、会場である秋篠の森が素敵ですし。
しかし、会期が1週間と短いうえに、17、18日と2日間の休みも挟むので
開催日は実質5日間です××
行きたくても予定が立たなかった方も、多いのではないでしょうか。
せめて、11月23日の3連休終わりまであれば
もっとたくさんの方に見てもらう機会が持てたのでは~?と思いますが・・
全体のイベント進行の予定もあるでしょうし、難しかったのかな。
今月19日には、石村由起子さんが総合プロデュースを担う
複合施設「鹿の舟」もオープンします。
次がいつになるかは分かりませんが、奈良再訪の折には
必ず行きたい!と心に誓っています^^
ロゴマークだけでも、ときめきます。
オープン初日11月19日から、12月20日まで
鹿の舟「繭・展示室」にて、ロゴマークを制作された
望月通陽さんの原画展が開催されるとのこと。
一つのショップ、もっと言ってしまえば、石村由起子さんという
一人の女性の感性、行動力によって
これほど人が集まる場所を作ってしまうというのは畏怖すべき才能です。
結局は、人の思い、人の力、の強さで、物事は進んでいくし
逆に止まってしまったりもします。
店を始めるのは簡単だけど、続けていくのは難しい。
継続することが、一番難しい。
けれど、その先には
始めた時には想像していなかった世界が、広がっていたりもします。
くるみの木、秋篠の森のことを考える時に
何となく敬虔な気持ちになるのは、経過した時間の重さを
感じるからかもしれません。