ニトロのるつぼ

「低いハードルをぺたぺたと」「継続は力なり」

不朽の名作『八雲立つ』の続編!新連載『八雲立つ灼(あらた)』始まりました

time 2018/03/02

不朽の名作『八雲立つ』の続編!新連載『八雲立つ灼(あらた)』始まりました

樹さんTwitterで告知があってから、この日をどれほど楽しみにしていたか!
樹なつみさん作、ニトロが愛して止まない漫画『八雲立つ』の続編が、いよいよ連載開始しました!
最新連載作だった『一の食卓』が大好きだったので、第一部とは言え一旦終わるのは残念だったのですが、まさか新作が『八雲立つ』続編だとは、予想だにしていませんでした。
『花咲ける青少年』の続編を先に描いたので、八雲立つが遅くなったらしいのですが、もともと八雲立つ続編の構想はあったのかな?!何かのインタビューで「描きたいことは描き尽くしたので、八雲の続編を描くつもりはない」的なことを話してた気がしたのですが。。ニトロの気のせい?花咲けインタビューとごちゃ混ぜになってるかも^^;

しかも!続編『八雲立つ灼』は、誰もが気になっていたであろう、闇己くん転生後の話なのですよ。
見かけは小6の晃己くんですが、中の人は闇己くん。今はあどけない少年姿の晃己くんですが、成長すれば闇己くんと同じく妖艶な美男子になるでしょう。どこまで描いてくれるのか分かりませんが、楽しみ過ぎるー!
しかし、晃己くんを取り巻く環境は、やはり一筋縄ではいかない様子。

七地との関係性は変わってなくて「ああー、いいーー!!」としか言えないのですが、夕香はやっぱり可哀想な気がしますねー。前世の記憶がない単純な生まれ変わりなら、話はまた変わってくるでしょうけど、闇己くんの記憶は残ったままで、身体は蒿と夕香の子どもなのですから。
普通であれば、闇己くんも戸惑いが大きいでしょうが、そこはさすが布椎家宗主です。自分が転生したのは一方的な先祖の好意であって、一番の被害者は夕香だと思いやります。自分は辛くなんてないし、夕香は自分の母と言うより七地の妹であり、一族の者として大事に思っている、と。小6の姿に騙されちゃうけど、中身はしっかり闇己くんなのですよね~。
夕香が闇己くんを避けているのが気にかかる七地は「いざとなったら 俺が闇己くんを引き取るよ!」と言ってましたが、その方が皆にとってハッピーだとは思います。

闇己くんの妹キャラ、玖参(くらら)も登場しましたが、寧子といい、闇己くん+女きょうだいは危険なフラグが立ちそうです。お兄ちゃま大好き!お兄ちゃまと結婚する!と極度なブラコンになる未来が見えます。闇己くん相手であれば、誰だってそうなっても不思議じゃないし、寧子もね、本来はいいとこのお嬢さんで選り取り見取りの立場なのですよ。それなのに、幼い頃から闇己くんの毒気に晒されてしまって。。闇己くんが弟とか、拷問ですよね、本当に。半分とは言え、血の繋がりがどれほど憎かったことか。

現在小6の闇己くんの場面では、普通に楽しく読んでいたのですが、気を呼んで神懸かり状態になった場面の描写が、もう、ダメでしたね。。涙腺崩壊。
闇己くんが、小学校裏の森の念を退治するべく気を呼ぶのですが、その時、七地(そして読者)が目にしたのは、転生した小6の晃己くんではなく、生まれ変わる前の、高校生だった闇己くんなのでした。

あの、端正な決め顔でこちらを睨めつける闇己くんの顔を見た七地のモノローグが、すごく心に迫りました。
ニトロは、思わず五七五調で読んでしまったのですが、「なぜ学生服の闇己くんが?」と驚きつつも、懐かしさで顔を歪める七地の

『闇己くん!!維鈇谷の空に 消えた君・・!?』

この言葉が、どれほど七地にとって重いか。
あー、これを書いてるだけで涙が出そうになります。

八雲立つ最終巻で、闇己くんが七地に「スサノオが生み出した巨大な念を取り込むから、その瞬間に自分を殺してくれ」と頼むくだりは、そこに辿り着くまでに長い時間がかかっていて、二人の特別な関係性を読者も充分承知しているからこそ、カタルシスが生じるのですよね。
念に立ち向かう前に、闇己くんが七地に伝えた言葉。いつもの皮肉っぽかったり、照れ隠しっぽい笑顔ではなく、本心からの笑顔で
「これだけは・・言っておきたかった
おれは あんたに会って 救われた」
とだけ伝えます。
そして、闇己くんは念を自分に取り込むわけですよ(T_T)(T_T)
七地は、闇己くんを手にかけるなんてしたくない、できないと言うし、闇己くんも、七地につらい役目を押しつけることを許してくれと言うのだけど、他には方法がないのです。

結局、念を取り込んだ闇己くんを七地が神剣で貫いて、闇己くんごと念を昇華させます。全てが終わった時の七地のモノローグが、また胸にくるんですよね。。
樹さんのモノローグ力は本当に素晴らしくて、声に出して読みたくなる、流れるような文章です。

ー君は静かだったー
きっと ずっとずっと
こうしようって決めてたんだ

お父さんを殺した あの時から
覚悟を決めてたんだ

そんな事にすら 気付いてやれなかった

どうして 励ませるなんて 思えたんだろう

こんな想いを してたんだ
こんな張り裂ける胸の痛みを
君は かかえてたんだ

おれはー
一生 自分を許せないーー

青い空を 憶えてる
雲ひとつない ただひたすら青い空
あんな空は あの時以外 見た事がないーー

もうね、七地の気持ちと自分の気持ちがシンクロし過ぎて、読んでて辛いったら。
読者としても、闇己くんは一人で荷物を背負い過ぎだよ!そこまで苦しまなくていいよ!と思ってました。
でも、七地が、大好きだった闇己くんを手にかけたことが一生の傷になったように、闇己くんが育ての父である海潮さんを手にかけた傷は、誰にも癒やせなかったわけです。
あれだけお互いを理解しあえていた二人の関係性においても、同じ立場にならないと、こんな想いを抱えながら生きていたことすら分からない。

念を昇華して、すなわち闇己くんが消えてから7年の月日が経過。それぞれが日常を取り戻しつつあるなか、晃己くんが闇己くんの生まれ変わりだったと分かったところで物語は終わったのですが、やはりその後どうなっていくのか?は、読者としてすごく気になっていました。
中の人は高校生の闇己くんですから、さすがに小学校には通わず、家庭教師とかつけて自由に勉強させるのかなー?布椎家は大資産家なのだから、余裕はあるだろうし。
中高は私立のいいとこに入って、そのまま良い大学に進学して、そのあたりからようやく闇己くんの第二の人生が始まるって感じなのかな-?とか。

でも、実際には普通に小学校通ってたので、えー?通わせるのー?と意外でした。
中学生ともなると、かなりの進学校であれば精神年齢も高そうだし、素の闇己くんでも友達付き合いができそうですが、そうでなければ、小学生から学校に通うのは勉強内容も含めて、時間の無駄感が大きそうだなーと思ってたので。

話が前後しますが、気が憑依した晃己くんが、学生服姿の闇己くんに見えたのは、七地が投影した幻のようなものだったのですが、当時の闇己くんとのやりとりを思い出して泣いてしまう七地。そして、完全に七地に同調して泣いてしまうニトロ。

ぶっきらぼうな闇己くんが、だんだん七地に心を開いていく様子を、ちょっとしたエピソードから引っ張ってくるんですけど、それもまた上手いんですよねー。もちろん、あんたに会って救われたって笑う闇己くんはマストです。

念を昇華させてひと段落つくと、なぜか泣いている七地。それをからかう闇己くんに対して「それほど君が死んだとき悲しかったんだ!」と抗弁する七地の愛しさよ。
35歳バツイチでも外見は変わらない七地ですが、闇己くんとの絆は永遠ですよ。最後のモノローグで、問題は山積みだったとしてもね、とありましたが、この二人の間では、全て些末なことです。

ニトロとしては、小6闇己くんは目がクリクリで可愛すぎるので、とりあえず中学2年生くらいまで成長させてほしいです。高校生までいくと以前の闇己くんとほぼ同じなので(それはそれで良い)、少し幼いながらも、既に色気ムンムンで周囲の女性を無意識に誑かす闇己くんがみたいです!

東京の念が活性化している、にもかかわらず神剣がない現状から、どんな感じで話が進んでいくのか、一話だけだと想像が付きにくいです。花咲けみたいに、特に大きなテーマはなく、エピソードごとに独立して話が進む形なのかな?
新編で、新たに八雲立つ本編のような壮大なドラマは展開できないでしょうしね。

今回の八雲立つ新連載のために、ニトロは生まれて初めて、メロディを買いました。たぶん、他にもそういう人は多いのではないかなー?今月号のメロディは、かなり売れそうです。単行本が出ればもちろん買うけど、それまで待てないくらい楽しみでした。
最終話が読める小冊子の付録も付いてましたから、初めて八雲立つの世界観に触れる読者さんでも、すんなり世界観に入れそう。

同時発売の『一の食卓』6巻も買ったので、そちらの感想もまた書きます~。
樹なつみ『一の食卓』6巻感想
ほんとに樹さん漫画好きだわー。

※本文の闇己くんイラストは、ニトロがお絵かきアプリで描いたトレース絵です。

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