ニトロのるつぼ

「低いハードルをぺたぺたと」「継続は力なり」

『「オーボン ヴュータン」河田勝彦のおいしい理由。お菓子のきほん、完全レシピ』より、ウィークエンド初挑戦

time 2017/11/22

『「オーボン ヴュータン」河田勝彦のおいしい理由。お菓子のきほん、完全レシピ』より、ウィークエンド初挑戦

「何とかの一つ覚え」の如く、シフォンケーキばかり作っているニトロですが、もう一つ作りたいお菓子がありました。レモンを使ったパウンドケーキ、通称『ウィークエンド』です。

しかも、簡単であれば良いわけではなく、プロの粋が詰まったレシピで、本当に美味しいウィークエンドが作りたいのです。でも、なかなか「これ!」といったレシピが見つかりません。
そんなある日、本屋さんでお菓子本コーナーを眺めていたら、一冊の本が目に飛び込んできました。

都内でも屈指の人気パティスリー『オーボンヴュータン』のオーナー、河田勝彦氏の著書です。
行程ごとに詳しい写真が掲載されているのに加えて、各作業について「なぜこの作業が必要なのか?」を説明してくれているので、とても分かりやすい。ウィークエンドのレシピも掲載されていたので、これを作ろう!と大決定。

オーボンヴュータンの味を、家庭でも楽しめるようにアレンジしてあるなんて!上手く作れたら、間違いなく絶対美味しいはずです!!
・・なんて、さも分かった風に書いてますが、実はオーボンヴュータン未訪問のニトロ。お取り寄せでクッキー缶を購入したことはありますが。。今度の東京旅行では、是非とも行きたいなぁ。何かのついでに行く場所ではないから、なかなかタイミングがないんですよね^_^;

河田シェフのレシピは、やはりすごく凝っていて、バターだってそのまま使うのではなく、火にかけて焦がしバターにしたり、焼きあがったパウンドケーキにはアンズジャムを塗って、さらにアイシングでコーティングしたり・・。行程写真を繰り返し見て確認するものの、初めての作業が多すぎて、最初は「できる・・のか?!」と不安でした。

何はともあれ、パウンドケーキを作るには型が必要です。でも、ニトロは型を持っていません。
そのうえ、河田シェフのレシピは、一度につき二個の型を使うので、一個では足りないのです・・。
なぜ、一個分のレシピではなく、わざわざ二個分のレシピなのか?の理由は、シェフ曰く「1人分のお米を炊いたり、お味噌汁を美味しく作るのが難しいように、お菓子にも美味しくできる分量があります。少ない量で美味しく作るのは難しい」から、だそうです。この説明が「そりゃそうだよな!」とスッと胸に落ちたので、まずは型を二個注文しました(単純でしょ、ニトロって)。

しかも、どうせならシェフが使っている型と同じのが良い!型の素材や形によって、熱伝導の効率も、もちろん美味しさも、全く異なるはずだから。形とサイズ、そして写真をヒントに「おそらくこれだろう」と当たりをつけたのは、プロ御用達と言われているマトファー社の18センチパウンドケーキ型。

決して安くはありませんが、思い切って二個購入しました。


フランス製のピカピカの型で、美味しいパウンドケーキが焼けますように!

初めて使う前には、バターやオリーブオイルなどを塗って空焼きするなど、結構な手間がかかります。普段のニトロなら、面倒くさくてやってられない!って放り出しそうな作業ですが、美味しいウィークエンドを作るためなら、多少の手間暇は惜しみません。

ウィークエンド用に使うレモンは、事前に尾道の道の駅で買っていた地物です。スーパーで国産レモンを買うと一個100円以上しますが、尾道近隣は柑橘類の生産が盛んなので、きっとレモンも安いはず!と考えて道の駅に行ったら、綺麗な緑色のレモンが6個で250円でした。皮をすりおろす段階から、既にレモンの良い匂いが食欲をそそります。
バターを溶かして、焦がしバターを作るのにあたふたしましたが、基本的には材料も行程もシンプルなので、とりあえず焼き上がるところまでは無事に出来ました。

これだけでも美味しそうです。しっかり角も出ていて、マトファー社の型の実力を見せてもらいましたよ。

しかし、河田シェフのウィークエンドは、ここからが本番?です。
アヲハタのあんずジャムを煮詰めてから表面に塗り、粉糖を溶かして上掛けすることで、まるでお店で売っている商品のように仕上げます。

あんずジャムは、水を加えて適当に煮詰めていくと、ちょうど良い固さになったので、シリコン刷毛で塗っていきます。あんずジャムが乾いたら、続いてはアイシングです。
アイシング作りは温度が大切なので、このために買ったデジタル温度計を使ったのですが、指定の温度に保つのが難しかった~^_^;
温度を上げたり下げたりするのが上手にできなくて、煮詰めすぎてドロドロになってしまったので、水を加えて調整しながら、どうにかやり遂げました。
ピスタチオも、トップの飾りだけのために買いましたよ。この飾りがあるのとないのでは、絶対に完成度が違うと思っちゃって。変なところで完璧主義が顔を覗かせます。いつもは適当なのですけどね。

うん、見た目は悪くないのでは?一晩置いて、翌朝食べるのが楽しみな出来上がりとなりました。

次の日に、一本は家族で分けて食べました。もう一本は、ちょうど会う予定があった友人にあげました。
パウンドケーキ二個に対して、レモン半分しか入れてないにも関わらず、かなりキュンとした酸っぱさが効いてました。あんずジャムとアイシングも、仕上がりを一段階グレードアップさせていて、やっぱりシェフって凄いなぁ!と感心しきり。
皆が「きれいにできてるし、美味しいー」と食べてくれたので良かった(^-^)
シフォンケーキにしてもウィークエンドにしても、今まではお店で買うって考えしかなかったのに、作ろうとすれば作れるものなのですねぇ。

好評だったので、また機会があれば作りたいです。でも、バター大量に使うし、あんずジャムも丸ごと一瓶使うしで、お財布には優しくないお菓子かもしれません。カロリーも高そうだし・・^_^;

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