2021/11/14
ある日、テレビ欄を眺めていたらふと目に留まった番組がありました。
プロフェッショナル仕事の流儀。各界の第一線で活躍する仕事人を取り上げるNHKの人気番組です。
何に興味を引かれたかと言えば、番組欄にあった『パン職人』の文字です。
この番組に出るほどのパン職人。もしかして・・？と思いながら名前を追うと、やはり竹内さんでした。過去、大阪で営業していた超人気パン店『ブランジュリタケウチ』のオーナーその人です。
ニトロが『ブランジュリタケウチ』に行った回数は、全て合わせても片手で収まる程度ですが、テイクアウトのみならず、店舗の上階でランチ営業していた頃には、友人、妹と各一回ずつ食事したことも。
とにかく、噂だけは遠く広島の地にいても耳に入っていたので「大阪に行ったら絶対にタケウチへ行きたい！」と思っていましたが、実際に行ってパンを食べた時の感激は、他では味わったことがないものでした。
店内に並んでいるのは、独創的な形のパンや、見るからに食欲をそそるパンばかり。売り場のすぐ奥が作業スペースだったので、至近距離でパン作りを見ることもできて。今思うとおそらくオーナーの竹内さんが、作業中にも関わらず目が合うとニコっとしてくれたのが、すごく印象に残っています。
買ってすぐに、店前の靭公園でパンを食べてあまりの美味しさにビックリ。今まで食べたことあるパンの、そのどれとも違っていました。
ニトロは決して美食家ではありませんし、単純で子どもっぽい味覚だと自負していますが、やはり圧倒的に美味しい食べ物は、そんな鈍感舌をも唸らせるのか！と心底驚きました。
ですから、唐突にも思える大阪店の閉店・移転のニュースには面食らいました。
その一方で「増え続ける客数に応えるには確かにあのスペースは手狭だし、より大きく拡張するために良い土地を探して再スタートをきるのだろう」と考えて、新規オープンを楽しみに待っていたのです。
しかし、当初の開店予定の時期を過ぎても、一向に新店オープンの知らせは届きません。1年経ち、2年経ち・・よほど作り込んでいるのだろうと期待しつつも、だんだんと存在を忘れかけていた頃に、屋号を変更してようやく再オープン。
前置きが長くなりましたが、それが今回テレビで紹介されたお店『生瀬ヒュッテ』でした。
新店オープンは2016年1月。前の店舗を閉めてから約3年の歳月が流れていました。
お店の場所を検索してみると。なんと！完全予約制ではありませんか。
ま、まじですか・・すごいな、こんなことができるのか。電話予約は競争率も高いらしく、とにかく購入するまでのハードルが高すぎます。
そもそも兵庫まで行く機会も滅多にないので、落ち着いた頃にチャレンジするかなと考えていたら、今回のテレビ出演です。もう、当分無理そうですよねぇ＾＾；
テレビ番組そのものは、タケウチを閉めた経緯や、現在の販売方法に辿り着いた理由などを丁寧に説明する作りになっていて、すごく良かったです。
やはりその道の一流になるには、人知れず葛藤や苦労が絶えないものだと実感しました。
なかなか、生瀬ヒュッテのパンを予約するのは難しそうですが。
タケウチ時代からの盟友、大阪のオシャレ家具屋さんTRUCKが運営するカフェBirdでは、竹内さん監修のオリジナルドーナッツを販売しています。
ニトロも食べたことがありますが、見かけは何の変哲もない普通のドーナッツ。でも、一口食べただけで「うわ、めちゃ旨い！！」と声が出てしまうドーナッツです。
動画でも分かりますが種がすごくゆるいので、ミキサーから直接、油の海に落としています。この機械がまた、何とも言えない風情があって良いのです。
なので、現時点で生瀬ヒュッテのパンを食べるのはハードル高いですけど、Birdのドーナッツなら買いやすいのではないでしょうか。
HPによると、毎日午後3時半と5時には『揚げたてふわふわタイム』と称して、揚げたてドーナッツを食べることもできるみたいです。
季節がら期待大なのは、クリスマスの定番として定着した感のあるシュトーレン。
タケウチが閉店している間も、クリスマス時期には（数量限定ではありましたが）Birdにブランジュリタケウチのシュトーレンが入荷していました。昨年ニトロも通販で買おうかと迷ったのですが、結局買わず仕舞い。
今年は自分の店がありますから、出張販売まで手掛ける余裕はないかもしれませんね。生瀬ヒュッテで販売するにしても、おそらく予約客のみの限定販売だろうしな＾＾；
偶然見たテレビ番組でしたが、色々と昔のことを思い出したり、今の竹内さんのパンを知ることもできたりで楽しかったです。久々にTRUCK・Birdにも行きたいし、いつか必ず生瀬ヒュッテにも行くぞ！
